名古屋周辺地域では、結納の前に袂酒を納める習慣があります。

三河地方のように結納と一緒に納めるところもあります。

三重県北部では一般的にまず話が決まったら酒を納めて、その後結納となります。

少し前までは適齢期の女性にあちこちから縁談が持ち込まれる事が多くありました。

何か形になったモノがない限り断りづらい話もあったようで、袂酒のアイデンティティは確立されていたのです。

最近では結婚相手は本人が決めるので、特にいらないといえばそれまでです。結納もそうですが・・・

親の立場から見ると、子どもの結婚相手はよく会うし話もするが、相手の親は知らないのが普通のようです。

結婚式で「初めまして」などと挨拶するのも気が利かないし、第一どんな人なのかも知らないのでは不安でしょう。

男性側の親にしてみれば、決まった事とはいえ親がお願いにあがるのが筋だという考え方もあります。

女性側にしてみても、相手の親がやってきて何か置いていった時に実感が湧くのではないでしょうか。

そんな訳で、今でもやる人はやります。

尚、初めて伺う時には、まず手みやげだけ持っていくのがいいでしょう。車なら袂酒は積んだままで。

納めるのは、相手の親が「うん」と言ったあとです。あくまでもそれが筋です。お間違えなく。

以下は挨拶の一例です。

申し込みの口上

この度、息子がお宅様のお嬢様とおつきあいさせていただき、是非とも結婚をお願いしたいと申しております。

何卒よろしくお願い申し上げます。

袂酒納めの口上

この度は大切にお育てのお嬢様にご無理をお願い申し上げましたところ快くご承諾賜りまして誠にありがとうございます。

本日は吉日でございますのでお約束の印といたしまして袂酒を持参致しました。何卒幾久しく御受納下さい。